全身性強皮症とSLEが併発患者  中医鍼灸+気功推拿 治療の途中報告

2016-04-15

症例 40代、女性。2016年3月来院

全身性強皮症とSLEが併発と診断された半年。

◇主訴

①ここ2年ぐらい両手の指が夜になると腫脹しはじめ、握りにくくなり、翌朝に目が覚めてから20分~30分間、指が硬直状態で指が握れない。

②ここ2年ぐらい晩御飯の後、すぐお腹が痛くなり、下痢をする。

③手・足の末端が常に極端に冷たく、指の色も白くなったり、赤くなったりする。

④体全体が時には寒く感じる、時には熱く感じる。体温の調節が難しい。

⑤常に風邪っぽい、鼻水

➅両膝の関節が痛い

⑦極端な精神不安状態、寝付け良くない。

 

◇望診

①顔に蝶々なような紅斑

②両手の先が薄細くなり、三角状となり、爪も薄くひらだい、両手指の屈曲もできにくく、硬直状態、

③体型が痩せ細い

④寒そう表情と動作

◇触診

①両手や下肢の皮膚が硬くて乾燥している感じ

②腹部の圧痛が強烈

③両手・両足の末端が冷たく、皮膚温が測れない

④脈診、沈遅細、無力

◇治療方針:三段階に分けて治療を行う予定

1段階→手の握りにくい状態を改善。

2段階→滋補肝腎兼健脾

3段階→健脾養血兼補肝腎

 

◇治療方法:鍼+気功推拿

◇治療回数:週に4回

◇治療結果

・1回目の治療後には①精神的な不安がかなり取れた。②手足の温度が測れないから両手、両足の拇指が33度となりました。

・3回目の治療後には①精神的な不安がだいぶ減軽した。②手足の温度ともに親指35度、小指だけが測れないまま。③晩御飯後の腹痛と下痢が腹部少しはるように感じとなった、④寝る前の両手の腫脹が出なくなった。

・5回目の治療後には①手足の体温が36度となり、②以前の同じ量の仕事でも、体力が付いていけるようになった。③晩ご飯後の腹痛と下痢も出なくなった。④手の硬直感がこの一週間でなかった。⑤膝の痛みも出なくなった。⑥温涼刺激があっても体温が安定してきた。⑦風邪っぽい感じと鼻水もあまりでなくなった。

◇感想

①雨の前日、天候急変の際に、手の硬直感も天候と合わせて繰り返し、内臓の働きを促進する治療が引き続き行うことが重要だと考えられる。

②しばらく治療をして採血してほしい、SLEの状態を確認したいと思っている。

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