前立腺肥大症3例 症例報告

2014-07-01

前立腺肥大症

74歳男性 前立腺肥大症と診断された2年  2013年10月中旬紹介で来院

現病歴:5年ぐらい前から頻尿、特に夜間に2、3回もトイレ行く。普段、両下肢に冷えやすく、近くの2回ほど病院にて採血、腹部エコー検査をしてもらい、特に異常がなかいため、老化現象と思い、特に治療せずに過ごしたが、症状が軽くなったり、ひどくなったりの繰り返しでした。2年前にカゼのきっかけで、排尿がしにくく、線状或は点滴状になり、会陰部や排尿痛、腰も痛くなり、病院に受診し、前立腺肥大症と診断された。ハルナール、フリバス、エブランチル、ユリーフなど薬を飲んでみたが、飲み始めた時には効いていたが、徐々に効かなくなり、病状が繰り返して重症化され、知人の紹介で来院。
 
現症状:会陰部、睾丸に脹痛、特に夜に症状がひどくなり、睡眠にも影響され、排尿したくてもおしっこの出が悪い、便秘、下肢が冷たい、特に膝以下に常に冷たい、舌質は胖大に歯痕、舌根部に厚黄膩、脈沈弦細、両尺部沈遅滑に無力。

弁証
腎は水液をつかさどる作用があり、排尿・排便と関係深く、高齢のため、腎が水液に対する蒸化作用が低下し、排尿や排便の働きが低下。一方、前立腺は生殖器の一部であり、腎精が不足になると前立腺の働きが低下、組織に異変が起こし、肥大になり、膀胱や尿道を圧迫し、排尿、排便にも異常が生じる。
肝脈が陰器(生殖器)にめぐり分布し、腎精不足すると肝血も不足になるため、肝腎同源のため、肝経の血行不良、不通則痛のため、会陰部や排尿痛が生じる。

診断:
癃閉(中医診断名) 腎陽湿盛兼肝気鬱血瘀
前立腺肥大症(西洋医診断名)

治療方針: 温補腎陽、理気化瘀
治療方法: 鍼+推拿+漢方 (排尿改善するまで毎日)

治療効果:

1回目の鍼+推拿だけの治療で、治療直後には全身が暖かく感じと全身が軽くなった感じ。

3回目の来院時には、夜の陰部痛がまし、良く寝れた。翌朝の排尿はいつもより出やすい。

10回目の治療後には、排尿が一日8回、出やすく、下肢の冷えも消失。

その後も健康維持のため、週に1回程度の来院していた。

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