不妊症治療 症例報告(中医治療)

症例 不妊症、38歳 女性

〔主訴〕 妊娠できない

〔経過〕

24歳で結婚、28歳で自然流産して以来、避妊をしていないのに、妊娠が出来ない。

昨年9月から病院で一回目の不妊治療を開始し、生理が始まって5日目から排卵誘発ホルモン剤を5日間と、排卵後には黄体ホルモンを整えるホルモン剤を5日間、合わせて10日間服用する。こういった治療を以後、10月、11月、12月、2月、3月に、合計6回受けたが、治療している間に生理の周期が乱れ、生理の血量もますます少なくなり、頭も重い、肩が凝る、体も重だるい感じ、元気が全然出ないなどの症状が出るようになった。体調がよくないため、治療は中止した。その後、近くの鍼灸院にて3ヵ月の不妊治療を続けた。知人の紹介で来院。

来院時の症状

頭・背中・体・下肢が重だるく、頭がすっきりしない、元気が出ない、尿量がすくない、生理前にイライラし頭痛がある、月経(生理)量少、下肢のむくみ

〔触診〕

・体幹部→上腹部が脹っている、胃や下腹部に圧痛が激しい
・脈→細弱、右関部細くて無力、左関部弦細、両尺部とも沈遅無力

〔望診〕

・下肢が少しむくんでいる

・舌体は暗淡色、胖大、舌辺に歯痕

〔既往歴〕

・①腎炎(8歳) ②肝炎(17歳) ③盲腸手術(22歳) ④子宮内膜症(30歳)

〔辯証=診断〕 脾腎両虚、肝血不足

〔治療〕

鍼は関元、足三里、太溪に補法、中脘に平補平瀉で、気功推拿と合わせ、脾腎の働きと肝血を促進する治療を実施した。

〔治療結果〕

・1回目治療の直後、全身が軽くてホカホカに感じ、肩コリが完全に取れた。

・ 2回目治療の前の状況は、最近、体調がすごくいい、一回の尿量が多くなり、下肢のむくみが減軽し

・・・
・4回目治療後には、初診時の症状が消失し、その後も週に2・3回の治療で1か月経ったときには体重が2kg減少していた。

初診から1カ月半後、病院にて妊娠を確認し、8月20日の超音波検査で妊娠を再度確認しました。

 

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