白内障手術後のひどい頭痛と頭重感 症例紹介 中医鍼灸・推拿治療
白内障手術後のひどい頭痛と頭重感 70代の男性、平成25年2月に来院。
主訴:
①白内障手術後に、我慢できない頭痛常にあり、頭がポヤーとし頭重感がずっとしている7か月
現病歴:
2012年6月に右目の白内障の手術をしてから頭痛が発症し、細かい仕事の作業や字を1時間以上に連続して書くと、頭や眼球が痛くなり、脳もぼやけるようになり、あまりにも痛いため、昨年の2012年11月ごろに病院にて脳のMRIを取り、特に異常がないという結果でした。平成25年2月近くの耳鼻咽喉科にて受診し、ツムラの加味帰脾湯を朝・昼・晩3回、コールタイジン点鼻液、オルガドロン点眼・点耳・点鼻液0.1%を処方され、治療したが痛みが取れないため、2日後の4日に内科に診療し、アデホスコーワ顆粒10%朝・昼・晩3回に一回1g、ロキソニン60mg朝・晩2回に一回1錠、ザンタック錠75朝・夕2回に一回1錠、ロキソニンテープ50mgを処方され、頭痛が緩和されず、日常生活にも影響され、知人の紹介の来院。
現在の症状:
我慢できない頭痛が常にあり、頭がポヤーとし頭重感、血圧は163~140/94~85mmg。特に、頭を振ることや咳をする際にも、頭痛が増悪、自転車で走っている時でも道の振動で頭痛がひどくなる。便秘気味、ねつきがよくない、食欲不振。
触 診:
全頭部・眉毛のところ・腹部の圧痛(+++)。肘・膝以下から手足の末端にかけて冷たい。
望 診:右目を細いて痛そうな表情、舌質が紫暗、苔白膩
辨 証:気滞血瘀、脾腎陽虚
治療法:理気活血化瘀、温補脾腎
治療方法:鍼+気功推拿(週に2、3回)
治療効果:
・初回治療直後に頭重感が減軽し、体全体に軽く感じる。初回目の治療後の翌日の朝に排便し、便の硬さも普通でした。腸が動くようになった、寝つきもよくなった。
・2回目の来院時、少し風邪気味ですが、頭痛の間隔が長くなり、痛さも前と比べてだいぶましになり、毎日排便し、食欲も増え、手足の冷えも減軽し、小便も出やすくようになった。
・・・
・5回の来院に、頭痛も出なくなり、血圧は115/70mmgになった。手足や腹部の冷えや倦怠感がだいぶ取れてきた。
・8回目には、咳の時に頭が少し、響きだけ、食事も毎日美味しく食べている。
・現在でも健康維持のため、来院している。