五十肩 中医治療症例報告(3)
病例三 49歳 女性 五十肩 二年
〔症状〕
2年前、左腕が痛くて上がらなくなった。深夜に腕の痛みで何回も目が覚める、近くの整体院で治療を受けても、激痛がなかなか取れず、左腕を机の上に移動するのに、右手の協力がなしではできない、整形外科にて五十肩と診断され、骨の異常なしのため、痛み止の注射をしてもらった。その後も一年ぐらいに整体院の治療を受け、じょじょに激痛がなくなったが、左腕が前方からの挙上90度、側方からの挙上は肩をすくいながらでも50度程度しかできない、高いところへの物挙げや洗濯物の干すことが右腕だけで行うため、生活には不便のところが多い。患者さんの紹介でご来院。
〔治療と結果〕
頭鍼と肩周りの鍼30分と気功推拿40分の一回だけの治療した後、左腕が前方から上挙角度170度となり、患者本人が二年ぶりに腕が上がるようになった、嬉しい、嬉しい・・洗濯物も干せるってすごく喜んで言っていた。ただし、左腕は側方から挙上は肩をすくわなくても120~130度になったが、右腕のように頭の上までできないのが残念です。
〔治療感想〕
この方の腕の挙上不能は、急性期の挙上不能と異なり、筋肉や靭帯の慢性的な損傷と筋力低下が考えられ、経過は2年もあるため、局所筋肉の血流を促進することだけは治療が難しく考えられ、もし、靭帯などの断裂がなければ、内臓の働きを促進し、筋肉に与える血液を増やしたほうが効果的です。