長年のふらつき、めまいによる歩行障害 症例紹介
症例
60代、女性。
03年から明らかなふらつきやめまいが出現。 17年3月、紹介で来院。
主訴
1、ふらつきが常にあるため、頻繁につまづき、時に転倒し頭部を強打することも。
そのため、閉所が怖く、交通機関にも一人で乗れない。
2、集中力が続かない。1日中横になっていることもしばしば。若い時から体が重たく、体力がない。
夜9時過ぎると、ぐったりして何もできない。
3、匂いがわからない。
4、低体温症。四肢末端の温度が32度以下。
既往歴
- 20代、リウマチ。
- 30代、交通事故による頸部や手指の外傷。
- 40代、平熱34度代。
診断
平素脾胃虚弱により、
- 昇清作用が低下し、清気が頭部に到達不能によりめまいやふらつきが生じる。
- 運化作用が低下し、気血両虚になり、鼻を充分養うことが不能。
- よって、嗅覚が鈍い。
治療方針
補益脾腎、養血通絡
治療経過
1回目:大きな変化がみられない
2回目:ふらふらがまし、横揺れは最近ない。紅茶の匂いが分かるようになってきた。顔の赤みもほとんど消失。
3回目 体がしっかりしてきたと自分でも思う。不安感もなくなった。
4回目 夜9時過ぎても、体力が持続し、元気でいられる。
(治療前)四肢末端の温度が32度→ 36.8度(治療後)。
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