難病治療 中医 症例紹介 クローン病の漢方・鍼灸・推拿の総合治療
症例紹介
50代男性、2008年にクローン病と診断された。2012年の8月31日来院
〔主 訴〕
* 15年ぐらい前から腹痛、下痢を繰り返す
* 2001年に1回目の血便
* 2007年に大量の便血をしてから半年に一回の血便
* 慢性頭痛、首や肩のコリ20年以上
* 疲れやすく、体や足がだるく、駅から会社までの数分間でも下肢につかれて休みたくなる。
* 寝付きもよくない、夜中に時々目が覚める
* 胸部が締め付けられる感じ、息がくるしい
* 手にしびれを感じる
* 4年前にクローン病と診断された
〔経 過〕
15年ぐらい前から下痢、腹痛の症状を繰り返したが、特に治療せず。2001年に血便が出たため、病院で採血の検査をしたが、異常なしのため治療せず。腹痛、下痢が毎日のように起こる。
2007年にヨーロッパ出張から帰ってきてから大量に便血、腹痛、下痢の症状が出たため、近所の病院にて大腸内視鏡で検査したが、原因不明という結果でした。その後、豊中病院に紹介され、一週間間の入院検査で大腸に憩室があることが分かり、3日間の点滴治療をして退院。
退院後半年ぐらいに外国の出張先で大量便血、腹痛、下痢の症状が出たため、日本に戻り、すぐに豊中病院に入院した。こういった入退院が3回に繰り返したが、原因不明のままでした。
原因を探るため、2008年に紹介で大阪警察病院に入院し、小腸の検査でクロー病を判明し、ペンタサとラックビー(整腸剤)と朝と昼の食事にかわりにエレンタール(栄養剤)の飲み薬とレミケードの点滴の治療(レミケードは二カ月に一度の間隔)を一週間間に受けたが、腹痛、一日に2,3回下痢は続く。
2012年の6月に熱が出て、激しい腹痛、下痢のため、3週間の入院治療をした点滴などで熱が下がったが腹痛や下痢が週に2、3回に一日2、3回の下痢になる。半年に一回の血便が出るようになった。知人の紹介で来院。
〔来院時の症状〕 主訴に参照
〔触 診〕
・全腹部に圧痛がひどく、特に盲腸部
・両足冷たく、特につま先
・脈→両手とも濡弱、肝部脈が細弱、脾部脈が滑弦細、両尺部が沈遅滑
〔望 診〕
・顔色が蒼白、疲れている顔
・舌質紫暗、舌質の大きさは正常、少津
〔辯証=診断〕 脾腎両虚、湿阻血瘀
〔治 療〕
週に3回、鍼灸・推拿整体・漢方の総合的な治療を行いました。治療方針は三段階に分けて行う
・まず、下痢止め、腹痛をなくす。同時に頭痛 首、肩の痛みを改善する。
・次に、内臓の脾腎働きをよくする。
・最後に五臓間の働きのバランスを調節する
〔食事指導〕
4年近く朝と昼御飯を食べずに、栄養剤のエレンタールだけでの生活で、内臓の働きを維持するための血液の不足状態の解消と消化器系の機能を回復するには、治療の一環として朝、昼の食事を食べるように指導しました、さらに、消化しやすいおかゆから食べるようにした。
〔治療結果〕
・一回目治療の直後に、本人が首や肩のこっている感じが大分軽くなりました・・・
・四回目(9月6日)の治療に来た時、①頚部や頭の痛みが大分よくなり、夜にもぐっすり寝れるようになりました。②便は一日に一回だけ、腹痛もなし③盲腸部だけ痛みを感じた。という状態でした。
・・・・
・9月15日、16、17に家族のかぜで、本人も頭痛や下痢が繰り返したが、三日後に体調がよくなった。
・9月22日から10月中旬までは数回の軟便があるだけ、体調の異常はなかった。
・10月中旬以後は正常便、腹痛もう消失し、体調も好調状態となった
・2013年の2月まで週に一回で来院している。
・9月、11月レミケードの点滴の日には腹痛や下痢が出たが、最近の体調がよくなり、ミケードの点滴の日にも腹痛や下痢が出なくなった。
〔治療感想〕
難病でも症状があれば、舌、脈による診断と合わせて体内の異常及び症状を引き起こす原因の判明が可能です。
原因の把握と体内異常の調節ができたら、症状の改善は難しいことではありません。
難病と診断されでも、治る方法があります、安心して当院にお任せ下さい。